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別人制度レポート/イベントMCの一日

別人制度レポート/イベントMCの一日

島田です。
今月も別人制度の報告をします。
「月に1回って多すぎないか・・?」と冷静に感じる今日この頃ですが、日常と非日常を行き来することに価値を感じているので、楽しみな一日でもあります。

そんなわたしが今回体験したのは・・・

「イベントMCの一日」です。

というか、イベントのMCをお願いされたので、普段の仕事とは全く違うこともありこの制度と合わせてみました。

1.体験概要
2.イベントMC実践
3.一日を終えての総括

1.体験概要

今回MCを任されたのは、しまっちんぐというイベント。
国土交通省による、離島と企業をつなぐ「マッチング」の場を設け、商談などを通じて、離島の活性化につなげる取り組み。
事前に、各島にコーディネーターが入り、離島のニーズを掘り起こすワークショップを開催し、東京で離島と企業をつなぐマッチング交流会を実施。対話を重視した関係性向上を目指したイベントです。


しまっちんぐ公式サイトより転載

このイベントでのMCの特徴としては、本来の司会の方がいるのですが、開始10分程でバトンタッチされることです(笑)
わたしは離島に暮らす方への取材などをしている関係もあり、賑やかし要員として呼ばれているわけです。

2.イベントMC実践

会場は、SHIBUYA CAST. SPACE。おしゃれすぎる。

7つの離島地域の人と、30社ほどの企業の人が、開始前から続々と人が集まってきます。

当日のタイムテーブルはこんな感じです。
・開会宣言
・国土交通省担当より挨拶
・「しまっちんぐ」趣旨説明
・司会交代←←←要注目
・各島よりプレゼンテーション
・参加企業によるPR
・交流会
・国土交通省担当より閉会挨拶
・懇親会

挨拶などが続き、聞く時間が長いので堅い雰囲気になることが予想されます。盛り上げることを任されている以上、なにか仕掛けを作らなければ。

それに、このイベントの趣旨は「まっちんぐ」ですが、イベントの中だけで完結するものではありません。今後、島に行ったり、具体的な商談を進めるための人間関係を作るための場。
つまり、「あのときしまっちんぐで会いましたよね〜」と言える友だち関係になって帰ってもらうことがひとつのゴールのはず。

そんなプレッシャーを感じながら、わざわざ交代してまでMCを任せていただく価値をどう出せるか、頭を悩ませました。
イベントやワークショップは堅い雰囲気で始まるのが常なので、自社主催のイベントだったら参加者同士に話してもらう時間を作ることで場のアイスブレイクします。
しかし、今回は「最初のプレゼンターが面白いのでアイスブレイクはいりません!」と言われてしまいました。

・・・困りましたね。わたしの介在価値とは一体。。。

とはいえ、盛り上がる空気があれば問題ないので、気楽に構えることにしました。

開会宣言、国交省担当局長の挨拶、今日の趣旨説明と続いて、すぐにMC交代の時間。

・・・やっぱり空気堅いですね。
この状況でプレゼンテーションするのは、発表側としてはちょっと心地よくなさそう。2分という尺の中で、この空気を少しでも溶かして次に繋がねば。

そこで今回やったのは「拍手の3つのポイント」の説明です。

みなさん、良い拍手のポイントって知っていますか?今から言う3つを意識すると、とても良い拍手になるんです。

「大きく・細かく・一斉に!」

これだけです。これは、わたしが学生時代に音響のアルバイトをしていたときに、演歌歌手のステージの前振りでレコード会社の人がやっていたことの受け売りです。ぜひみなさんも突然MCを任されて困ったときは使ってみてください。

拍手の練習→3つのポイントを伝える→再度練習→拍手が鳴り止まないうちにプレゼンターを呼ぶ
という流れにすると、いい感じです。

空気が和んだのかどうか、盛り上がったかどうかは一切わかりませんが、少なくとも拍手の音がなっているとなんだか安心するものです。
いちばん重要な入りを無事?に終えて、今回のイベントに参加する7つの島それぞれのプレゼンが始まりました。

せっかくなので、今回来てくれた7島(7地域)をご紹介します。

小豆島
知夫里島(隠岐諸島)
姫島
トカラ列島(十島村)
福江島(五島市)
西ノ島(隠岐諸島)
笠岡諸島

「失敗できる島」「商品の魅力を押し出す島」など、どの島も自分たちなりのビジョンや目指す方向性を語ってくれました。
MCとしては、つなぎでプレゼンターの人に補足をいただいたり、プレゼンの感想を伝えたりしつつ、会場の人から感想をもらったりしつつ、和やかな時間を過ごすことができたのではないでしょうか。

休憩もはさみ、後半戦はまずは参加企業のPRタイムから。
その後の交流会で具体的な話をしてもらうのですが、その前段階として、どんな企業かを知ってもらうための時間。ただ、30社近く参加している企業が長く話してしまうと、それだけで時間がなくなってしまいます。そこで、希望企業のみ、かつ時間は1分厳守で進めることが事前に決まっていました。
ここで時間が伸びないことは何度も念押しされていたので、頑張りどころ。

まずは、会場に呼びかけ、企業として参加している人に手を挙げてもらいます。
次に、「PRタイムからしたい人はそのまま手を挙げたままにしてください」とアナウンス。
手を挙げた人には立ち上がってもらい、ステージ脇から一列並んでもらいます。

1分でプレゼンを切ってもらうコツは、プレゼン前に企業名と名前だけは先に聞き、スマホでストップウォッチを見せながら「1分間、よろしくお願いします!」といってスタートすること。
また、30秒経つところで、プロレスの時間アナウンスのように躊躇なく「30秒」ということ。毎回やるので、みなさんもさすがに時間を守ってくれます。
今回は名乗りを上げた企業の方が10人ほどだったので、スムーズに終わりました。

その後の交流会は、島と企業の方がそれぞれ話してくれるので、もうMCとしては終わったようなものです。

と思いきや、最後に難所が。

そう、写真撮影です。

写真撮影をするときにちゃっかり写っていたのですが、みんなすごく表情が堅くなってしまいますよね。そんなとき、カメラマンから悪魔の一言が。

「MCさん、面白いこと言ってください」

いやいやいや。MCって面白いこと言うことを求められていませんから。
しかし、写真が堅いと、構成まで「盛り上がってなかった」という証拠になってしまいます。
かといって面白いことなんて言えません。

盛り上がっている風写真撮影のポイントは、
・笑顔
・動きがある
・撮影するときに声が出ている
という点のはず。「イの音」で終わると笑顔になるのは常套句なので、イベント名がイの行で終わるときは(例えば◯◯会議)、会議名をみんなで大きな声で言ってもらうといい感じになるのですが、今回は「しまっちんぐ」。ウの行です。うう。

苦肉の策が、某お笑いタレントの「ぐぅ〜」というネタですね。はい、これなら動きもあって、表情は多少間抜けですが可愛らしい感じになりますし、なんとなく笑えます。

はい、そんな感じでMCの一日を無事?終えることができました。

3.一日を終えての総括

色々と試された一日でした。
MCに必要な力は、なんと言っても「事前想定力」と「瞬発力」かなと個人的には思います。
事前に進行が決まっていることがほとんどなので、ちゃんとどこで何を喋ろうとか、空気によってどっちの方向性に持っていこうかなど、きちんとパターンを持っておくことは大事だなと。
とはいえ、予想外のことが起こるのがリアルな場の面白いこと。その予想外のことや、場にいる人の反応や感情をキャッチして、次の打ち手を考えて実行する。そんな瞬発力も求められる仕事だと思います。

それはMCに限らず、営業や取材、プレゼンテーションなどでも言えること。緊張感のある場を体験させていただき、あらためて考えを整理することができました。
ありがとうございました!